インディーゲームのプロモーション方法を思い付く限り書き出してみました。意外とできることが色々ありますね。
実施のハードルが低いもの順に並べています。
無料でできる施策も多いですが、実際には宣伝を行う自分自身の人件費がかかっていますので、コストは発生しています。ゲーム制作を趣味以上の事業として行なっている場合は、費用対効果も考慮すべきです。
詳しくは各項目で解説します。
費用: 無料
ゲームの宣伝は、今のところ日本ならX一択です。
似たジャンルのゲーム開発者がよく使っているハッシュタグに乗っかると宣伝効果が高そう。
毎日のように投稿しなくてはいけないと思う方も多いと思いますが、そんなことはありません。興味を惹きつける投稿を、適切なタイミングですれば十分です。
海外ならRedditも外せません。Blueskyもジワジワ伸びそうな雰囲気。
動画映えするゲームならTikTokもあり。
費用: 無料
自分のゲームと相性の良さそうなメディアにプレスリリースを送ります。そのメディアがどんな記事を取り扱っているか、同様のジャンルのゲームを取り扱っているかを見ると相性が分かります。
情報初出のタイミングやリリースのタイミングなど、適切なタイミングで送ることで掲載される確率が上がります。
主に日本向けの宣伝に有効。海外では影響力の強いゲームメディアがあまりないので、費用対効果はイマイチ。
費用: 無料のものが多い
オンラインのゲームイベントは「INDIE Live Expo」が有名ですが、他にもあちこちで開催されています。ゲーム情報の掲載を目的としたオンラインイベントは、出展の手間が少ないのがメリットです。
特にSteamと連動したイベントはウィッシュリスト獲得を見込めます。ただし、イベントの視聴者層と自分のゲームのターゲット層がマッチしている場合に限りますが。
費用: 無料
配信者やブロガーに自作ゲームの配信やレビューをお願いする方法です。
ゲームキーを渡せる場合は渡しましょう。
インフルエンサーのファン層と自作ゲームのユーザー層がマッチしていないと取り扱ってもらえないですし、仮に取り扱ってもらっても効果が少ないので、その点も踏まえて誰に依頼するか検討しましょう。
費用: ¥ 14,300
Steamでの公開が決定しているゲームに限りますが、ストアページを公開するとSteamからの内部トラフィックが見込めます。Steamというプラットフォームは、ストアページを公開するとどんなゲームにも一定の露出の機会を与える仕組みになっているので、ストアページを公開するだけで宣伝になります。
キービジュアルやPVなど、ゲームの魅力を伝えられる素材が揃った時点で公開しましょう。
費用: 有料の場合が多い
各地で開催されているゲーム関連イベントへの出展、デモの展示。
出展費用に加えて、展示物の制作費、交通費、ホテル代などがかかる場合があります。
事前準備・設営・搬出があるほか、展示中も会場にいなくてはならないため、時間的な負担が大きいです。お手伝いスタッフを雇う場合もあるでしょう。
諸々を踏まえると、コストは高めで、かつ限られた来場者にしかリーチできないので宣伝という意味では費用対効果がかなり低いです。純粋に宣伝がしたいだけなら他の方法を選ぶのも手です。
ただ、直接プレイヤーからフィードバックを得られる、他の開発者と交流できるなど、リアルイベントでしか得られないものもあります。
費用: 成功しなかった場合は無料。成功した場合手数料が差し引かれる。
クラファンは本来はゲームを開発する上で資金調達のために行うものですが、宣伝を目的として行う場合もあるようです。クラウドファンディングを実施すると、一定数新しいユーザーへのリーチが見込めます。
ただし、返礼品の準備やサポート対応など、手間という形のコストが非常に大きいですし、開発が予定通りに進まなかった場合著しくユーザーの信頼を損ねるため、安易に始めるべきではありません。
費用: 少額から可能
Google広告やX広告など、セルフサービスで広告を出稿できます。
少額から気軽に始められるのがメリットですが、ある程度費用をかけないと効果が出ません。(最低50万円~100万円くらいはかけるといい)
また、正しく設定しないとターゲットと無関係なユーザーに表示されて、完全な無駄打ちになってしまいます。
正しくターゲット層に表示された場合でも、ビジュアル面などに目立った魅力がないと反応がなく、効果が感じられないまま終わるでしょう。
ということで、よほどWeb広告に詳しい方以外にはお勧めしません。
唯一例外として、Xで特定のポストをブーストするタイプの広告は初心者でもやりやすいと思うので、試してもいいかも知れません。
費用: 10万円程度~数百万円まで様々
ほとんどのゲーム関連メディアでは広告を出稿できます。
先ほどのWeb広告と違って、広告を見るのはそのメディアのユーザーと決まっているので、媒体のユーザー層を見れば誰に広告が出るかも分かるので、ターゲティングが簡単です。
媒体への広告は審査があるため、ハードルは高めです。
費用: 10万円程度~数百万円まで様々
オンラインイベントやリアルイベントでは、協賛という形で広告を出せる場合があります。
前述のゲームメディアへの広告出稿と似ていますが、イベント来場者の属性が分かれば広告のターゲットも分かるので、ターゲティングが簡単です。
こちらも大抵は審査があるはずです。
ここで取り上げた施策の費用対効果は様々で、ゲームのジャンル・プラットフォームによっても最適解が変わります。ここに書かれていること全てをやればいいというわけではなく、宣伝しようとしているゲームのターゲット層に合わせて施策を考えましょう。
インディーゲームはニッチなゲーム内容であっても、それを好むユーザーがどこかにいるはずです。
闇雲に宣伝活動をする前に、「このゲームを好きになってくれそうな潜在ユーザーはどの媒体にいるだろうか?」と考えることが大切です。