制作したゲームを多言語に対応させて、海外のプレイヤーにも遊んでもらいたいというニーズは少なくありません。
今回は、ゲームのローカライズに必要な作業と手順をまとめました。
ゲーム内テキストの翻訳に目が行きがちですが、実は他にも必要な作業が意外にあるので、把握していないと予算やスケジュールの見積もりが狂ってしまうので注意しましょう。
また、以下は全てを必ずしもやらなければいけない訳ではなく、必要に応じて省略可能です。ローカライズをどこまでやるかは、工数や予算と相談しながら決めましょう。
セリフやユーザーインターフェースの翻訳です。
ゲーム内テキストの翻訳は第三者に依頼することが多いと思いますので、そのためにはテキストを抽出し、依頼用のファイルを作成する必要があります。この際テキストにタグが含まれている場合は、タグをどう扱うかあらかじめ指示書に書いておきます。
エクセルやGoogle Sheetに、原文と訳文を並べて書くのが一般的です。
ノベルゲームの場合は、スクリプトファイル上で直接翻訳できる場合もあります。直にスクリプトファイルに翻訳してくれる翻訳者を見つけらると楽ですね。
具体的には、
になります。後々画像を編集できるように、画像の元データは編集可能な状態で残しておきましょう。
ゲーム内ボイスを付けている場合です。ボリュームによっては、吹替の作成はそれなりに時間が必要です。吹替を省略して、字幕で対応する場合も少なくありません。
手順を簡単にまとめると、
となります。
前項で作成した素材をゲームに組み込んで、ビルドします。
(テキストの翻訳を直接スクリプトファイル上でやっていれば、テキストの組み込みを省略できて早いです)
実際にゲーム画面を立ち上げて、ローカライズ部分の確認をします。
特に、翻訳すると文字の長さが変わるので、文字がはみ出していないか、重なっていないかは要注意です。
ここで問題があれば修正します。
ゲームと一緒に配布するマニュアルの翻訳です。
ゲームの宣伝用トレイラーです。
動画内に文字がある場合は文字の差し替え。ナレーションが入っている場合は、ナレーションの吹替が必要になります。
これらは字幕だけで対応する場合もあります。
プラットフォームに掲載する場合の説明文です。
せっかく新しい言語に対応しても、ターゲットユーザーがそのことに気付かなければ意味がありません。
対応していることをユーザーにしっかりと伝えるため、商品説明文は省略せずに作りましょう。
ゲーム用のウェブサイトがあるなら、こちらも言語に対応していることをアピールするため、対象言語に翻訳すると良いです。
上記でローカライズに必要な作業はおおよそカバーできたと思います。ぜひ、日本語以外でもリリースして、世界にファンを増やしましょう!
当社では個人・法人問わずゲームローカライズの依頼を承っています。お気軽にご相談ください。