ノベルゲームで独自用語や専門用語が多いときは、辞書機能を作るとユーザーに喜ばれます。
UnityのノベルゲームエンジンNaninovelには、辞書機能が付いています。
詳しくはTipsという項目を参照( https://naninovel.com/ja/guide/unlockable-items.html#tips )。
Tipsを定義するには、テキスト管理 リソースディレクトリ(デフォルトでは Resources/Naninovel/Text )内に、テキストドキュメント
Tips.txt
を作成します。
Tip1ID: Tip 1 Title | Tip 1 Category | Tip 1 Description Tip2ID: Tip 2 Title || Tip 2 Description Tip3ID: Tip 3 Title Tip4ID: Tip 4 Title | Tip 4 Category | ...
つまり、Resources/Naninovel/Text/Tips.txt というファイルを作って、単語一個ごとに一行ずつ次のフォーマットで記載する。
Tip1ID: 単語の名称 | カテゴリ | 単語の説明
↓こんな感じの辞書が自動で作られる。まだアンロックしていない単語は???で表示される。
辞書の単語をアンロックしたい時はこう。
@unlock Tips/Tip1ID
余談ですが、日本語版のマニュアルはバージョンが古いです。Naninovel本体が頻繁にアップデートされているので、マニュアルに書いていない機能がかなりあります。最新機能をキャッチアップするには、Githubのリリースノートを見るのが一番です。
そんなわけで、Githubを見ていたら少し前に辞書機能がアップデートされて便利になっているのを知りました。
ゲーム内文章で、辞書表示したい単語を<tip>タグで囲むと@unlockを書かなくても、読んだ瞬間アンロックしてくれる。さらに単語にはアンダーラインが引かれ、クリックすると辞書のその単語のページを自動で開く。(TMProプリンターのみ対応らしい)
tip=のところにはTipIDを指定する。
Lorem ipsum <tip=”VN”>visual novel</tip> pharetra nec.
こういうのが欲しかった! ユーザーが自分で辞書を開いて単語を探すのは大変だ。辞書の特定の項目に即ジャンプできるようになって、利便性が大幅に上がった。
設定集やうんちくを披露したくなってしまうタイプの開発者はぜひ実装して欲しい。
作中でこれらを説明しようとすると、
・セリフが説明口調になる
・説明がくどくてユーザーに嫌がられる
などのデメリットがあるが、くどい説明は辞書に入れてしまえば問題ない。ユーザーは読む・読まないを選択できる。