Steamでゲームを販売したあと、収益情報正しく見ていますか?
正しく見れば自分の正味の収益が分かるだけでなく、問題点の改善にも役立ちます。
数字の種類がたくさんあって分かりにくいので、解説を書きました。
まず、財務情報画面を開いたあと、各タイトルをクリックするとこのような画面が出ると思います。
上から順に、
1 Lifetime Steam revenue (gross)
累計の総売上。言い換えると、これまでにユーザーが支払った総額です。
2 Lifetime Steam revenue (net)
(1)から返品、チャージバック、税金を引いた売上。
3 Lifetime Steam units
Steamから直接購入された累計本数。
4 Lifetime retail units
Steamキーからアクティベートした累計本数。
これはキーを配った本数ではなく、ユーザーがキーをSteamで有効化した本数です。キーを持っていても有効化しなければここにカウントされません。
クラファン支援者やストリーマーにキーを配っている場合、配った数に対して何件アクティベートされているかを確認してみてください。
5 Lifetime total units
(3)と(4)の合計。このタイトルをライブラリに所持している人の合計(返品済み含め)とも言えます。
6 Lifetime units returned
累計の返品数。通常は5%~10%くらいの返品率になるのではないでしょうか。
もし返品率が異様に高い場合、どこかに問題があるのかもしれません。財務情報でユーザーの返品理由を見ることができるので、確認しましょう。
7 Current players
現在プレイ中のユーザー数。
8 Daily active users
直近7日間のデイリーアクティブユーザー数。
9 Lifetime unique users
これまでに一度でもゲームを起動した累計のユーザー数。
ゲームを所持している人(5)のうち、何人が実際にゲームを起動したか確認してみてください。起動したユーザーの数は、所持している人よりもかなり少ないはずです。
なぜなら、Steamのユーザーはゲームを大量購入する傾向があります。セールなどで買い漁り、あとで時間のある時に遊ぼうと思っている間にまた他のゲームを買ってしまい——という結果、買ったのに一度も起動しないで埋もれるゲームが出てきます。
購入者にプレイしてもらうための施策というのが必要になるかもしれません。
10 Median time played
ユーザーのプレイ時間の中央値。
このゲームのクリアまでのプレイ時間は何時間を想定していますか? 推定プレイ時間の半分くらいになっていれば、まあ順当でしょうか。
時間をクリックするとプレイ時間とユーザー数の分布図も見れます。推定プレイ時間が30時間なのに、ほとんどのプレイヤーが数十分とか1時間未満でプレイをやめているなら、改善が必要かもしれません。
11 Wishlists
現在このタイトルをウィッシュリストに入れている人の総数。購入済みの人やウィッシュリスト解除の人は含みません。
財務情報からReport>該当の月をクリックで、その月に受け取る金額が分かります。
合計売上から返品、税などを引いた「Net Steam Sales」に対してSteam手数料の30%がかかります。
右のTotalという欄が実際に受け取る額になります。複数タイトルを販売している場合は、タイトル毎とその合計が表示されています。
そして、実は引かれる費用はもう一つあります。
この記事を読んでいる皆さんは収益を日本円で受け取っているでしょう。送金は米ドルなので、ここで為替手数料がかかります。(大抵はレートに組み込まれている)
さらに、外貨を受け取る際の手数料がかかります。これは金融機関によって変わりますが、国内の取引に比べると驚くほど高いです。
と、諸々の費用が引かれるので、実際に口座に振り込まれる金額は売上合計の半分と覚えておくといいでしょう。
売上計画を立てるときは、これを念頭に置きましょう。